2015年5月28日木曜日

黒沢清監督の「復讐シリーズ」を観た

まずは、黒沢清監督カンヌ映画祭「ある視点」部門で監督賞受賞おめでとうございます。
イチファンとしては嬉しい限りです。
カンヌは今回、三池監督も参加してましたが「今撮影中なんでカンヌいけなくてすみません」と女装した姿でVTRが流れたらしいですね。そこでとても盛り上がった、という話でしたが、三池監督らしいなぁと思いました。

さて本題です。
先日黒沢清監督の「復讐シリーズ」を観ました。
復讐 運命の訪問者
復讐 消えない傷痕
「運命~」のほうは黒沢清監督と付き合いのある高橋洋さんもかかわっていたようですね。
このお二人はこのあと「蛇の道」でも組んでらっしゃいます。

黒沢&高橋の哀川翔の使い方はズバ抜けてて凄いと思います。
特に「消えない」の方は、得意の長回しの緊張感半端ないです。
運転とちっても終わり、会話つまっても終わり、そして多分許可を取っていないので警察に捕まっても終了です。
しかも一分以上(体感です)、長回ししてるので「大丈夫かよ」とハラハラして観ていました。

友人であるヤクザの車を運転しながら「これどこにいくんだ?」的なセリフが今後のストーリーをあらわしているんだ、と思うとセリフ使いの秀逸さに感激します。


ネタバレです。





最終的には黒幕を倒すことはできませんでした。これから彼がどう生きていくのかを考えると、まるで地獄のようです。
協力してくれていた刑事も黒幕に迫ろうとして殺されてしまいます。
黒沢清監督のこういう部分は「映画が終わっても終わらない」感があり、とても重たいです。

この作品には大森南朋さんが出演されていらっしゃるそうで、再度確認しました。
どなたかのサイトで「ヤクザ事務所にいた赤い(?)ジャンパー羽織ってる人」と書いてあったのでみてみると、多分大森さんですね。
こんなところにも出てたのか、と驚いてしまいました。